目立つ「訪問購入」被害、アクティブシニア110番 国セン

60歳以上の高齢者を対象に国民生活センターが9月14日と15日の両日に実施した「アクティブシニア110番」に88件の相談が寄せられたことを同センターが発表した。指輪、ネックレスなど貴金属の訪問購入被害例が多く寄せられた。

この110番は「アクティブシニアのトラブル増加!60歳以上の消費者トラブル110番」と題して実施された。このほど発表された110番結果では、88件の相談が寄せられ、訪問購入に関連した相談が多かった。商品・サースビス別では、指輪、ネックレス、アクセサリー、貴金属、紳士・婦人洋服などが上位を占めた。また、モバイルデータ通信や携帯電話サービスなど情報通信に関する相談も目立ち、投資商品をはじめ、原野商法の二次被害とみられる山林など、契約金額が大きい相談例も寄せられた。

主な事例としては、

「不用品処分を依頼したら明細も出さず、500点の貴金属を10万円で買い取られた。不満だ」
「なんでも引き取るという電話があり、来訪を承諾した。不用品はないかと言われたので洋服を出したら、これでは値段が付かない、アクセサリーはないかと言われたので、鎖の切れた金のブレスレットを渡したら、千円で買い取られた」

いずれの相談も70歳代の女性。その他には、「タブレット端末を孫に貸したら9万円のデータ通信料が発生して払えない」「祖母が健康食品を販売する事業者から投資を進められ出資したが、業者が倒産した」「母が40年前に購入した原野を売る代わりに別の土地を購入する契約を立て続けにしてしまった。現金を取り戻したい」などの深刻相談も。

事例をもとに同センターでは、クーリング・オフの活用や契約内容の十分な理解、契約後に疑問や不安を感じた場合にはすぐに消費生活センターに相談すること、など、消費者にアドバイスしている。

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