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ミツカン、「もったい鍋」9レシピを新提案 京都市と取組4年目

◎大和学園と京野菜レシピを共同開発

ミツカンと京都市は、家庭での食品ロス削減を目指して2020年から開始した「もったい鍋」の今年の新レシピを公開した。使い切るのが難しい野菜を使った9つのレシピをリーフレットにまとめ、市内を中心としたスーパーマーケットで配布する。うち2つは大和学園・京都調理師専門学校と共同開発したもの。九条ねぎをたっぷり使ったレシピを提案した。全レシピはミツカングローバルサイトでも公開し、同社は「これからも、食材を無駄なく最後まで食べつくすことができるような、地球にも優しい活動・提案を続けていく」としている。

この取り組みは、家庭で余らせがちな野菜や普段捨ててしまう部位を誰でも簡単に救済し、旬の京野菜を無駄なくおいしく食べつくすことを目指すもの。ミツカンは京都市と2020年からメニュー開発と普及活動を展開し、「もったい鍋」や「もったい菜漬け」、「まるごとベーカリー」などの企画を実施してきた。

新レシピの一つ「ごま油香る!無限大根しゃぶしゃぶ」。レシピはミツカン特設サイトで確認できる(報道発表資料より)

4年目となる今回は「もったい鍋」の新レシピを提案。JA全農京都、JA京都中央の協力を得て、白菜、大根、九条ねぎといった旬の野菜を使った新しい9つのレシピを開発した。さらに「学校法人大和学園」の京都調理師専門学校と連携し、2つのレシピを共同開発した。

大和学園との共同開発では、九条ねぎをたっぷり使った2つのレシピを考案。「やみつき旨辛麻婆鍋」はミツカン「ごま豆乳鍋つゆ」を麻婆味にアレンジしたメニューで、〆に麻婆丼や麺類を楽しめる。一方、「さっぱり鶏すき鍋」はミツカン「寄せ鍋つゆ」の旨味を活かし、大根おろしでさっぱりと最後まで飽きずに食べられる鶏すきとなる。

取り組みに協力した京都調理師専門学校の講師は「京都市、ミツカンの担当者からおいしく使い切るだけではなく、“簡単に”とリクエストをいただき、試行錯誤を重ねた」と語り、家庭での活用を呼びかけた。

国内で発生する食品ロスは約523万トンで、うち家庭が約244万トンにのぼる。また、京都市の調査では、野菜類が全体の28%を占め、最も多い結果となった。市とミツカンは「あまり野菜は鍋にして使い切ってほしい」と提案し、新レシピを紹介したリーフレットを、市内のスーパーなどに設置、配布する。

この取り組みは環境省・消費者庁主催の「令和5年度食品ロス削減推進表彰」において「環境事務次官賞」を受賞した。

(本紙「ニッポン消費者新聞」11月1日号より転載)
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