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製品安全対策優良企業表彰 リンナイが経済産業大臣賞受賞

PSアワード
◎業界水準超す製品安全を実現

経済産業省は11月17日、企業・団体による製品安全の優れた取り組みを讃える2023年度「製品安全対策優良企業表彰(PSアワード2023)」として受賞8社を発表した。最高賞の経済産業大臣賞はガス機器製造販売大手のリンナイ(名古屋市)が受賞した。異業種の製品事故事例や再発防止策の取り組みを幅広く収集し、業界水準を超えた安全対策を推し進めていることなどが評価された。経産省は12月6日に日本橋公会堂(東京・中央区)で受賞企業の表彰式を開く。

経産省が主催するPSアワードは2007年度から実施され、今年度で17回目。製品安全に積極的に取り組む事業者・団体を公募し、有識者らの審査に基づき優れた取り組みを表彰してきた。今回は製品安全対策優良企業として8社の受賞を決めた。

リンナイは大企業製造事業者・輸入事業者部門の経済産業大臣賞を受賞した。同社はNITE(製品評価技術基盤機構)の製品事故データ検索ツール「SAFE-Lite」などを通じて、異なる業界の様々な製品を含めた製品事故事例と再発防止の取り組みを幅広く収集。これを反映した二重安全対策を含む独自の自社基準を策定し、業界水準を超えた製品安全を実現していることが高く評価された。さらに、火災や感電など重大な危害につながるおそれのある部品を「重要保安部品」と位置づけ、その製造工程を「重要工程」に指定し、どの国で生産しても安全性・保証レベルが同じとなるよう管理を徹底。工業会を通じて施工業者や消費者に製品安全の積極的な啓発を展開していることも評価理由となった。

受賞を受け、リンナイは「企業の重要課題として消費者安全、品質向上を掲げている」「今回の受賞を励みに、更なる機能強化・改善を図り、お客様へ安心・安全をご提供できるよう努力していく」とのコメントを発表した。

また、技術総括・保安審議官賞は自転車・バイク用ヘルメット製造販売のオージーケーカブト(東大阪市)、ベビー用品製造販売のコンビ(東京都台東区)、電気器具・住宅設備機器販売のてくのハウス(京都府宇治市)の3社が受賞。このうち、オージーケーカブトは、歩行中の小学生が交通事故に遭い、死傷する事例が多いことに着目。実態を踏まえた新製品として「歩行用ヘルメット」を開発していることなどが評価された。

優良賞(審査委員会賞)はLIXIL(東京都品川区)、寿精版印刷(大阪府大阪市)、シマ(香川県観音寺市)、丸栄タオル(愛媛県今治市)が受賞。このうち、タオル製品製造の丸栄タオルは肌がデリケートな乳児など使用者の特性に最大限に配慮したものづくりに取り組み、摩擦の少ない柔らかい繊維を実現するとともに、蛍光染料を含めた化学薬品を一切使わない製造工程を確立していることなどが評価された。

12月6日に執り行う表彰式では受賞8社がスピーチを行う。一般参加者の受付は行わないが、後日、動画配信を予定している。

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