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子どもの事故 1件でも全ての事故防止に反映 小坂潤子さん🔒

国民生活センター商品テスト部企画管理課・消費生活専門相談員、小坂潤子さん
◎事故情報は社会の共有財産、重要な商品テスト業務

「5年前、8年前の国民生活センターの注意喚起情報をきっかけに、事故の原因となった製品群が規制を受けることになりました。やっとここまできた、という思いです」

国民生活センター商品テスト部企画管理課の小坂潤子さんはこう説明する。強力な磁力を持つマグネットセットと、水に接触すると何倍にも膨らむ高吸水性樹脂ボール。それらが2023年6月、「磁石製娯楽用品」および「吸水性合成樹脂製玩具」として消費生活用製品安全法に基づく「特定製品」に指定された。

「技術基準適合を示すPSCマークのない製品は販売できないことになりました。これら製品で幼児たちの誤飲事故が頻発、当センター商品テスト部がテスト結果に基づき誤飲するといのちに関わる危険性があると警告してきたのです」

事故の第一報を受け、被害者家族、医師などに直接会って事故内容、被害状況、治療内容などを聴き取ってきたのが小坂さんだ。その成果が消費者への注意喚起情報の発信へとつながり、新たな規制措置が講じられることになった。小坂さんはその経緯を、商品テスト業務の重要性、消費者への情報提供活動の意義、などを盛り込み同センター発行「国民生活研究第63巻第2号」(2023年12月)で報告。事故防止の核心を突いた内容として注目された。

「私自身、事故報告を受けたとき……(以下続く)

(本紙3月1日号「消費者問題はいま―提言」欄より一部転載)

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