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【米国】クレカの特典、廃止相次ぐ 乗り換え検討を

コンシューマーリポート

クレジットカード発行会社が、会員に無料提供してきた特典の廃止・縮小を加速させている。シティーバンクは買い物や旅行の保険、プライス・プロテクションなどの特典を廃止・縮小したほか、大手のDiscoverやChaseなども特典の見直しと変更を進めている。こうした動きを受け、米消費者情報誌コンシューマー・リポートは8月7日、必要な特典が廃止される場合、別のカード会社への乗り換えを検討するよう呼びかけた。

カード会社がこれまでに提供してきた特典は、プライス・プロテクション(購入した商品が一定期間後に値下がりした場合、その差額を返金してもらえるサービス)、旅行キャンセル保険、航空遅延保険、損害・盗難保険、レンタカー保険、返品補償など。いずれも商品購入を促すためのもので、各社は特典を強化することで会員数や発行枚数、売上を拡大させてきた。

一方で管理コストが重しとなり、方向転換を余儀なくされた模様。特典を縮小した理由について、各社は一様に「利用頻度の少ない特典について見直しを図った」と回答。シティーバンクは「無料のまま最大限のメリットを提供できるようにポートフォリオ(資産構成)を見直した」、Chaseは「利益とのバランスを最適化し、よい特典を提供したい」などとコメントしたという。

ある調査では、クレジットカード会員の三分の一は特典を利用したことがないと回答していた。専門家は「カード会社にとっては特典提供プログラムの管理費用がかかる一方で、消費者にとっては特典を受けるための書類作成があまりにも煩雑すぎて利用が難しかった」と指摘した。金利が上昇局面にあるなか、コンシューマーリポートは「残高に課せられる利子を含め、カード特典を改めて精査してほしい」と呼びかけた。

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