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【米国】テレビは依然子どもの脅威 転倒事故なくならず

テレビ

重いブラウン管式から薄型の液晶式へと進化したテレビ――。転倒による事故が減ったと思いがちだが依然、子どもの脅威になっているとして、米消費者情報誌コンシューマー・リポートが保護者に注意を呼びかけた。

米国では2000~2017年までに、倒れたテレビ・家具の下敷きになり340人以上が死亡した。そのうち72%が子どもで、6歳未満が多くを占めた。CPSC(米消費者製品安全委員会)のパティー・デービス氏は「1日に40人の子どもがテレビ・家具の転倒によりけがをして、月平均2~3人の子どもが亡くなっている。家の中は安全な遊び場に見えるが、テレビと家具は正しく設置しないと脅威になる」と指摘。2016~17年の2年間に、テレビの転倒による負傷者は年平均8200人に上ると説明した。

薄型の液晶テレビはブラウン管テレビよりも軽いのは事実だが、大型サイズになると話は別。コンシューマー・リポートの調査では65インチのソニーXBR-65A9Fはスタンドを含めると78ポンド(約35キロ)以上、中国家電メーカー・ハイセンス製75インチテレビ、75EU8070は82ポンド(約37キロ)に達した。

転倒防止対策が施されていない家具の上にテレビを設置するのは最も危険。特にドレッサー(たんす)は引き出しを使って子どもがよじ登るため、転倒の可能性が高まる。同誌が推奨するのはテレビを壁に固定する方法。子どもがつかめない高さにしっかりと設置するよう勧めている。壁への取り付けが不可能な場合は、転倒防止ストラップを用いて壁にしっかりと固定。テレビ台や家具の上に置く場合は、テレビのサイズと重さに適合していることを確認し、子どもがいじらないよう電源コードを隠すよう呼びかけた。

テレビ台にはリモコンやおもちゃを置かないことも重要だとしている。

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