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【米国】レムデシビル価格、非営利団体が1日1ドル以下を要求

パブリック・シチズン

新型コロナウイルス感染症の治療薬として期待が高まるレムデシビルを巡り、米非営利団体のパブリックシチズンは5月7日、公表されている助成金を大きく上回る7050万ドル(約75億円)の税金が投入されたとの試算を発表した。同団体は「納税者はすでに薬代を支払っている」として、レムデシビルの価格を1日1ドル以下に設定するよう要求した。

レムデシビルは米バイオ製薬大手ギリアド・サイエンシス社がエボラ出血熱の治療薬として開発した抗ウイルス薬。新型コロナ治療薬としての効果を確認するため、臨床試験などの費用として3000万ドルの公的資金が投入された。

パブリックシチズンの試算によると、これ以外に開発段階で少なくとも3450万ドルの助成が行われたほか、コロナウイルス研究費用として米国立衛生研究所(NIH)が600万ドル以上を提供。少なくとも7050万ドルもの税金が投入されてきたという。

同団体は「開発のあらゆる段階で国から助成金や臨床試験の支援を受けてきた薬だ」として、1日分の薬価を1ドル以下に抑えるよう要求。「納税者はこの薬に対する大きな投資リスクを負ってきた。薬代を2度も支払う必要はない」と指摘している。

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