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19年の飲料用アルミ缶需要ほぼ横ばい チューハイ依然好調

アルミ缶リサイクル協会は6月19日、国内飲料用アルミ缶の2019年需要量が前年比0.3%増の約217億缶になる見込みだと発表した。ビール市場の長期縮小や天候不順による清涼飲料の落ち込みを、好調なチューハイ・ハイボール類がカバーした形。減少が続いていたボトル缶については底打ち傾向がみられるという。

アルミ缶需要量を発表するアルミ缶リサイクル協会の田代泰理事長(6月19日、如水会館にて)

19年の飲料用アルミ缶の国内需要量は前年比0.3%増の217億7300万缶となる見込みで、6年連続で200億缶の大台を維持した。ビール市場が15年連続前年割れと縮小している影響でビール系向けのアルミ缶需要が減少。清涼飲料も7月の天候不順の影響や缶コーヒーの苦戦などで需要が減少したという。

一方、ビール以外のアルコール飲料が好調で、チューハイ・ハイボール向けが5年連続で2けた増を記録。これにより国内でのアルミ缶総需要は微増で着地した。

また、コーヒーを中心としたボトル缶の需要はこの数年落ち込みが続いたが、19年度に底打ちする見通し。田代泰理事長は「今年(20年)は若干の増加を予測している。エナジードリンクを含め新しい用途にボトル缶を採用する試みが行われていて、減少に歯止めがかかるとみている」とコメントした。

海洋プラスチック問題を背景に、清涼飲料分野でアルミ缶やボトル缶に切り替える動きもみられるといい、協会は今後の動向を注視していきたいとしている。

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