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幼児が下敷きに CPSC、家具の固定呼びかけ 事故映像配信

米CPSC(消費者製品安全委員会)は9月10日、倒れてきたテレビや家具から子どもを守る事故防止キャンペーン「Anchor It!」(固定して!)で新たな啓発動画を公開した。幼児がドレッサーの下敷きになる実際の事故動画などを盛り込んだ内容で、「Even When You’re Watching」と題したもの。子どものすぐ側にいても事故を防ぐことが難しいことを示し、家具の固定を強く呼びかけている。

家具の固定を呼びかけるCPSCの事故防止キャンペーンサイト「Anchor it」

動画はYouTubeのCPSC公式アカウントで配信され、11日現在、3500回以上再生されている。

CPSCによると、2000年~2018年までに459人の子どもが家具などの下敷きになって死亡。18年までの2年間のデータでは、子どもの負傷事故がおよそ43分毎に発生していた。ロバート・アドラー副委員長は「保護者の多くが子どもの側にいれば事故を防げると思っているが、同じ部屋にいても危険な事故は起こりうる」と指摘。家具の固定にかかる時間はわずか5分程度で、「子どもの命と5分程度の手間を比べてほしい」と呼びかけている。

「Anchor It!」キャンペーンは2015年から開始し、保護者に家具の固定や子どもの行動対策などをアドバイスしている。主な内容は▽テレビ、本棚、ドレッサーを壁に固定する▽テレビは低くて頑丈な台に置き、固定できない場合は前に倒れないよう台の奥に置く▽子どもはよじ登りたがる。おもちゃやテレビのリモコンは棚の高いところに置かない▽テレビなどのコードを子どもが触らないようにする――など。

CPSCは「転倒事故の悲劇はほんの短い時間に起きている。パンデミックの影響で家にいる時間が多くなっており、事故が起きるリスクは高まっている」と警告している。

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