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【米国】レジ待ち通路に健康的な食品を バークレーで初の条例

公益科学センター

スーパーでのレジ待ちの際、誘惑に負けて、近くの陳列棚に並ぶ甘いスナックや飲料を追加購入してしまう人も多いだろう。こうしたレジ待ち通路の陳列棚を健康的な食品に切り替える全米初の条例がカリフォルニア州バークレー市で誕生した。

バークレー市議会は9月22日、レジ待ちの通路に砂糖や甘味料、塩分の多い飲料やキャンデー類などの食品を並べることを禁止し、ナッツや果物、豆類、乳製品、チューインガムなど健康的な食品を陳列することを求める「チェックアウトポリシー」条例を可決した。2500平方フィートを超す店舗が対象で、陳列を許可する食品は1食当たり砂糖5グラム以下、ナトリウム200ミリグラム以下とした。

条例化運動を展開した地域グループの調査によると、レジ待ちの通路に陳列された飲料の69%、食品の81%が砂糖や塩分を多く含んでいた。また、半数の人がレジ待ちの通路で健康的な食品を選ぶことが難しいと回答していた。同市ではアフリカ系市民の糖尿病患者の増加が問題化しており、幼少期からの食事習慣の改善などが求められていた。

運動を支援してきた非営利団体の公益科学センター(CSPI)は「新型コロナウイルスが拡大する中、条例の可決は消費者と公衆衛生にとって大きな勝利だ」とコメント。「すべての買い物客が必ず通るレジ待ちの通路は、食品メーカーにとって最も占有したい場所。毎年多額のマーケティング費用を投入して、自社製品のスペースを確保しようと競っている」と指摘している。

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