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米テック2社、最大のロビー活動支出企業に 消費者団体調査

パブリック・シチズン

昨年、最もロビー活動に資金を投入した企業はビッグテックのフェイスブック(Facebook)とアマゾン(Amazon)だったことが3月24日、米消費者団体パブリック・シチズンの調査報告でわかった。これまでのビッグオイル(エクソンモービル)、ビッグタバコ(フィリップモリス)を抜き去り、今や2社のほぼ2倍の額を支出していると指摘した。

調査によると、ビッグテック4社(Facebook、Amazon、Google、Apple)の2020年支出額は関連組織からの支出を含めると総額1億2400万ドルで過去最高を更新。グーグルとアップルは2018年以降、支出額を減らしていたが、アマゾンは30%増加、フェイスブックは56%と大幅に増額させていた。また、プライバシー保護や独占禁止法に携わる議員の94%がビックテック4社から財政支援を受けており、総額320万ドルにのぼったという。

ロビー活動支出企業のランキングはこの10年で大きく様変わりし、ビッグオイルとビッグタバコが後退。ビッグテックの中でもアマゾンとフェイスブックの存在感が増しているという。

2010年時のトップ5は上位から▽電力大手のPG&E▽重電機世界大手のゼネラル・エレクトリック(GE)▽運送大手のフェデックス(FedEx)▽高齢者団体AARP▽石油大手コノコフィリップス――の順だったが、2020年は▽フェイスブック▽アマゾン▽通信大手のコムキャスト▽航空機大手のロッキード・マーティン▽航空機大手のボーイング――となった。

パブリック・シチズンは「ビッグテックへの規制が徐々に進み、政治がようやく良い方向に向かっている。それぞれの議員が独立性を示し、規制を強めていくことがこれまで以上に重要になっている」と指摘している。

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