オーストラリア競争・消費者委員会（ACCC）は4月27日、中古車を巡る詐欺の被害が相次いでいるとして注意を呼びかけた。コロナ禍で中古車市場が活況を呈しており、こうしたニーズに詐欺師が便乗しているという。第1四半期（1-3月）に346件の相談があり、被害額は28万8000豪ドル（約2419万円）に上った。このままの状況が続くと、昨年1年間の被害額（100万豪ドル）を上回る恐れがあると警告している。
ACCCによると、詐欺師はフェイスブックや車売買サイトなどに広告を載せ、市場よりもかなり安い価格を提示。前払いで決済させた後、車を届けずに姿をくらますという。購入前に直接会いたいと申し出ても、「今旅行中だ」「引っ越しの最中だ」などと避け、オンライン上で手続きを進めようとし、最近は軍人を装う手口が横行しているという。
コロナ感染が広がった昨年は、前年比3倍の1000件を超す相談が寄せられ、被害額は4倍の100万ドルとなった。今年も被害が相次いでいて、特に18～24歳の若者の被害が目立つという。