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【英国】不妊治療の広告は適正に トラブル防止へ当局が通知

赤信号

「100%返金」「ロンドンでNo.1」など消費者の誤解を招く不妊治療の広告宣伝が行われているとして、英競争市場局(CMA)やヒト受精・発生学局(HFEA)は共同で6月10日までに、クリニックに対し、表示の適正化を通知した。広告自主規制機関ASAがモニタリングを開始し、今年11月以降は執行措置も辞さない構え。当局は開業医らにウェブサイトやSNSの表示の点検を呼びかけている。

当局が改善を求めている表示は成功率やリスク、料金、返金などに関するもの。

特に成功率は消費者にとって重要な情報だとし、正確な記載を求めた。成功率のみを強調するのではなく、施術した患者数や用いた技術、医学データに基づく成功率、臨床妊娠率、出生率など詳細な情報提供が必要だとした。

また、わかりやすい料金表示や追加費用の有無、治療の詳細な内容などの記載を求めたほか、期間期間限定の割引キャンペーンは消費者を惑わすとして行わないよう通知。さらに誤解を招く「100%返金」などの表示はしてはならないとし、返金制度を設ける場合は条件を明示するよう求めた。

ASAなどは「不妊治療は専門用語が難解で消費者は不利な立場にある」とし、安心して治療が選択できる環境づくりが必要だとしている。

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