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直飲み式ステンレスボトル、保温効果に問題なし 北海道テスト

アウトドアやスポーツ時の水分補給に便利な「直飲み式ステンレスボトル(ステンレス製携帯用まほうびん)」について、北海道立消費生活センターが商品テストを行った。市販の10銘柄すべてで保温・保冷効力の表示を満たしていたほか、湯漏れや温度上昇などの安全性についても問題なかった。同センターは「保温・保冷性能は内容量に影響を受けるので、なるべく満水量を入れて使用してほしい。予熱・予冷を行うと、注入後の温度変化を抑えることができて効果的だ」とアドバイスしている。

テストした10銘柄(北海道立消費生活センター提供)

サーモス、タイガー魔法瓶、象印マホービンなど6社が製造する10銘柄(容量0.34~0.36リットル)を対象に、家庭用品品質表示法に基づく保温・保冷性能と安全性を調べた。

6時間後の温度を調べたところ、すべての銘柄で保温・保冷効力ともに表示を満たし、「表示以上の保温・保冷効果がある」ことが確認できた。ただし、満水量の2分の1、4分の1の量だった場合、注入量が少ないほど保温・保冷性能の低下がみられ、保温効力については、6時間後の湯温が満水量よりも2分の1量で13℃、4分の1量で28℃低くなった。

一方、熱湯や氷水を入れて内瓶を予熱・予冷した場合、温度変化を抑える効果があることがわかった。1銘柄を予熱したところ、予熱なしの場合と比べて注入直後に3.5℃、6時間後に1.5℃高くなった。

安全性については、湯漏れ・水漏れもなく問題なし。本体温度も50℃以下でやけどの心配もなかった。ただし、ボトルが損傷した場合、放熱するなどして保温・保冷性能が低下することがわかった。

同センターは「なるべく満水量を入れて使用し、特に寒い日は予熱を行うと効果的。使用の際に外瓶が熱い、もしくは冷たい場合は本体が破損している可能性があるので使用を中止してほしい」と呼びかけた。

直飲み式ステンレス製携帯用まほうびんは4月1日から家庭用品品質表示法の対象となり、容量や保温・保冷効力、注意表示などの表示が義務付けられる。

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