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STEAM教育の取組にキッズデザイン最優秀賞 前回超す応募数

◎消費者担当大臣賞は都内保育園が受賞

キッズデザイン協議会主催の第15回キッズデザイン賞の発表・表彰式が9月29日、都内で開かれ、新渡戸文化学院などによるSTEAM教育「VIVISTOP NITOBE FURNITURE DESIGN PROJECT」が最優秀賞の内閣総理大臣賞に選ばれた。消費者担当大臣賞は、まちのてらこや保育園などによる「まちのみんなが先生で、まち全体が保育園」が受賞した。

各大臣賞などが発表された表彰式の様子(写真は第15回キッズデザイン賞事務局提供)

今回はコロナ禍にもかかわらず、前年を上回る409点の応募があり、234点がキッズデザイン賞を受賞。表彰式では、この中から各大臣賞など優秀作品36点が発表された。

内閣総理大臣賞を受賞したSTEAM教育の取り組み(新渡戸文化学院、VIVITA JAPAN、tokotodesign)は、椅子の制作をテーマに小学5年生がものづくり体験とともに、森林や林業の現状、地域の暮らしを学ぶというプロジェクト。「座学と実践、感性と定量化、アナログとデジタルのすべてを含むもので、最優秀賞にふさわしい」と評価された。

表彰式で新渡戸文化学院の平岩国泰理事長は「子どもの夢中になれる力は素晴らしい。周りの大人たちが(その力に)巻き込まれていき、プロジェクトが発展していった。子どもが原動力になる、これからの日本社会のSDGsの進め方の参考になる」と受賞の喜びを語った。

また、消費者担当大臣賞を受賞したのは、東京・日本橋にあるまちのてらこや保育園での取り組み。ビルイン型のコンパクトな保育園だが、公園や道端の草木、近隣商店なども保育園の一部ととらえ、地域を巻き込みながら子どもを育む保育を実践していた。同保育園の高原友美代表は「東京・日本橋の小さな取り組みに対して栄えある賞をいただいた。私たちだけでなく地域の方々、子どもたちや保護者、職員、たくさんの方々と一緒に受賞した賞。引き続き地域で子どもたちを育てていくという仕組みづくりの推進に向けて頑張っていきたい」と語った。

そのほか、東京都知事賞は大人用のいすに子どもをひとりで座らせておくことができる補助ベルト「キャリフリー チェアベルト ショルダー&メッシュ」(日本エイテックス)が受賞。新型コロナ感染拡大を踏まえて新設したBEYOND THE COVID-19特別賞には幼稚園でのグループワーク用飛沫感染対策デスク「DAIKIDS」(木馬舎/大起商事)、オンラインでの留学体験「ウィーケン おうちから世界への好奇心を育む オンライングローバルスクール」(ウィーケン)、窓を開けずに換気でき、幼児の事故のリスクに配慮した「DI窓」(三協立山)が受賞した。

(本紙「ニッポン消費者新聞」10月1日号より加筆の上、掲載)

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