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マンダム、デオドラント5製品自主回収 子ども3人卵アレルギー

化粧品大手のマンダム(大阪市)は7日、卵白由来の「リゾチーム塩酸塩」を配合したデオドラント製品で子ども3人が卵アレルギーを起こしたとして、試供品を含む5製品計108万本の自主回収を発表した。1人はアナフィラキシーショックを起こした。同社は「今後、リゾチーム塩酸塩を配合したエアゾール商品を発売する予定はない」としている。

自主回収する製品の一部。左が「マンダム モワトレ 薬用デオドラントショット 無香料」、右が「ルシード 薬用 頭皮とカラダのデオドラントジェットスプレー」(マンダム発表資料より)

マンダムによると、2019年2月から発売した体・頭皮用デオドラント製品「モワトレ 薬用デオドラントショット」で健康被害が起きた。

1件目は昨年3月、6歳の子どもが自身の脇に使用中、成分を吸入してしまい、嘔吐、じんましん、呼吸困難の症状がでた。2件目は去年5月、10歳の子どもが自身の胸に使用し、アナフィラキシーショックを発症。3件目は今年9月、家族が2歳児の頭に使ったところ、子どもの顔が腫れたという。

製品発売時には「リゾチーム塩酸塩(卵白由来)」「子どもの手の届かないところに置いてください」との旨を表記していたが、健康被害の発生を受け、昨年7月にホームページで、今年2月からは製品にも「卵アレルギーの方は使用をお控えください」「周囲に人(子どもなど)がいないことを確認してお使いください」との旨を追記する対応を取っていた。自主回収に踏み切った経緯について、同社広報部は本紙に対し「注意喚起だけでは事故が防げないと判断した」と回答した。

自主回収する5製品は「マンダム モワトレ 薬用デオドラントショット」の「無香料」「シャボン」「ひんやりクリアハーブ」、「ルシード 薬用 頭皮とカラダのデオドラントジェットスプレー」とそのサンプル品。いずれも医薬部外品で、回収対象108万本のうち26万本はサンプル品。使用途中の商品も回収し、商品代金相当のQUOカードを返送する。

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