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【米国】傾斜型ベビーベッド販売禁止へ 上院通過 死亡事故多発

ホワイトハウス

乳幼児の死亡事故が相次いでいる「傾斜型ベビーベッド」と「ベビーベッドバンパーパッド」の販売を禁止する法案が5月4日、上院で可決した。バイデン大統領が署名すれば成立する。これを受け、米消費者団体コンシューマー・リポートは議会を称賛する声明を出し、大統領に遅延なく署名するよう要請した。同団体によると、2製品は危険性が指摘されながらも10年以上販売が続けられ、その間に乳幼児200人以上の死亡事故が報告されたという。

法案は「乳幼児の安全な睡眠法(Safe Sleep for Babies Act)」の名称で、傾斜型ベビーベッドとベビーベッドバンパーパッドの製造、販売、配布を禁止するもの。傾斜型ベビーベッドは10度を超す傾斜のついた1歳までの乳幼児用製品が対象。ベビーベッドバンパーはベッドの柵の内側に設置する布製品で、柵への挟み込みを防ぐ製品。パッド入りの製品が規制対象で、パッドの入っていないメッシュの製品は対象外とする。

禁止される2製品は米小児科学会の「乳幼児の安全な睡眠に関する推奨事項」と矛盾する構造となっており、これまでに少なくとも207人の死亡事故(傾斜型ベビーベッド94人、ベビーベッドバンパー113人)が起きていた。乳幼児が寝返りを打つなどした際、窒息する危険性がある。

コンシューマー・リポートは「消費者は安全な製品のみが販売されていると信じているが、実際は医師の睡眠ガイドラインに適合しない製品が長く販売されてきた。保護者と乳幼児を守るために行動を起こした議会を称賛し、大統領には迅速な署名を要請する」とコメント。子どもの亡くした多くの保護者の努力と勇気、想像を絶する苦痛についても触れ、「あなた方の努力が今後、無数の命を救うことになる」と称えた。

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