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ダイエット食品で各地4人が被害 厚労省「摂取しないで」

海外製のダイエット用健康食品「Detoxeretゼリー」が原因とみられる健康被害の報告が相次いでいるとして、厚生労働省や各地自治体が注意を呼びかけている。これまでに兵庫県西宮市、千葉市、相模原市、千葉県の4人が体調不良を訴えており、同食品から医薬品成分シブトラミンが検出されている。厚労省監視指導・麻薬対策課は「これ以外にも潜在的な被害が発生している可能性がある」として、購入者に対し「直ちに摂取を中止し、体に異変がある場合はすぐに医療機関を受診してほしい」と呼びかけている。

医薬品成分が検出されたダイエット食品「Detoxeretゼリー」(左)と「Detoxeret Chokolade」(西宮市、相模原市の発表資料より)

健康被害との関連が疑われるのは「Detoxeretゼリー」。ゼリー状で、外箱にはベトナム製との記載がある。1箱15本入りで、セロリと海藻の風味とブラックカカオ蜂蜜風味の2種類が同梱されている。国内の複数の事業者がSNSやインターネットを通じて販売している模様で、各自治体が調査を進めている。

4人は4月から5月にかけて、各自治体に体調不良を訴えた。主な症状はめまい、動悸、口渇、頭痛、食欲不振、倦怠感、貧血など。成分検査では、1本あたり21.9~38.3ミリグラムのシブトラミンが検出された。シブトラミンは国内では医薬品として承認されておらず、この成分を含む食品の製造販売は医薬品医療機器等法で禁止されている。

相模原市の調査では、同じブランドとみられる固形チョコレート「Detoxeret Chokolade」からシブトラミンを検出、千葉県の調査では「Detoxeretゼリー」からシブトラミン以外に発がんのおそれのあるフェノールフタレインを検出した。今回の注意喚起は被害の拡大を防ぐための速報ベース。厚労省や各自治体は販売ルート、販売数、含有成分などの実態解明を進めている。

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