サイトアイコン WEBニッポン消費者新聞

【欧州】ごみゼロのコーヒーカプセル、仏消費者団体が称賛

100%堆肥化できるコーヒーカプセルと専用マシンがフランスで発売されたことを受け、仏消費者団体UFCが10月17日、使用感について報告した。「マシンに若干の難点があるものの、製品のコンセプトは歓迎できる」と称賛し、今後、本格的なテストを実施して消費者に推奨できるかを判断する。

海藻でできた膜に覆われた「コーヒーボール」を専用マシンに投入する。抽出後の膜は100%堆肥化できるという(プレスリリースより)

注目を集める新製品はスイス小売り大手ミグロ(Migros)が開発した「CoffeeB」。カプセルレスで機能する世界初のコーヒーカプセルマシンだといい、9月中旬までにスイスとフランスで発売された(179ユーロ)。海藻でできた膜に焙煎コーヒーを詰めた「コーヒーボール」(1個約40セント)は、アルミ製カプセルと同様に強度がありながら香りを逃さず、しかも土の中で数週間後に分解する。専用マシンも大部分がリサイクル素材で構成され、部品ごとに修理が可能。来春にはドイツでも販売される。

UFCは実際の使用感として、「初登場の製品らしく、マシンには若々しい欠陥がある。部品の取り外しが難しい点や振動が大きい点などが気になるが、ごみゼロの実現をめざす製品コンセプトは歓迎できる」とコメントしている。

これまでのカプセル式コーヒーは便利で実用的だが、廃棄物の発生が課題となっていた。UFCは「使用済みカプセルのリサイクル率は推計20~25%で、ほとんどが廃棄されている。世界での廃棄量はエッフェル塔10基分(約10万トン)に相当する」と指摘している。

モバイルバージョンを終了