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アートネイチャー、「がんアライアワード」3年連続最高賞受賞

アートネイチャー
◎治療中の社員に医療用ウィッグ無償貸与

毛髪に関する総合サービスを提供するアートネイチャー(東京都渋谷区、五十嵐祥剛代表取締役会長兼社長)は12月7日、民間プロジェクト「がんアライ部」主催の「がんアライアワード2022」において、最高賞の「ゴールド」を3年連続で受賞したと発表した。社内向け勉強会の推進に加え、がんに罹患した社員の希望に応じて自社の医療用ウィッグを無償貸与する取り組みなどが高く評価された。同社は2008年から「ピンクリボン運動」も推進しており、ピンクリボンアドバイザー認定取得者数は昨年7月時点で企業最多となっている。

毛髪関連サービス業界を担う理容師、美容師は手に職がある分、離職率が高い傾向がある。そこでアートネイチャーは健康経営を推進し、従業員の健康の維持・増進をサポート。心身ともに安心して働き続けられる職場環境の充実にいち早く取り組んできた。

その取り組みの一つが、がん治療と職場復帰のサポート。がんに罹患し、毛髪が抜けてしまった社員には、希望に応じて自社で扱う医療用ウィッグを無償貸与して支援してきた。さらに「病気治療と仕事の両立支援ガイド」を策定し、人事部に対応窓口を設置。治療、復帰後の軽減勤務、治療を続けながらの就労継続など様々な相談に対応できる体制を整備した。

また、がんに罹患した際に利用できる制度を充実させた。年次有給休暇とは別に最長1カ月を単位とし、年度内2回まで「傷病休暇(有給)」を取得できるようにしたほか、復職時のリハビリ勤務期間の設定、抗がん剤治療の通院をサポートする時間単位有給の取得、健康上の理由で離職した社員の再雇用など様々な支援制度を整えてきた。

こうした取り組みが高く評価され、「がんアライアワード2022」では3年連続となる最高賞の「ゴールド」を受賞。受賞理由として「自社ならではのサポートを積極的に行っていて、取り組みのさらなる推進に期待が持てる」、「定期健診でのがん検診、二次検診の受診ががんの早期発見につながっている」、「勉強会の推進などの啓発活動を含めて様々な取り組みが会社全体のがんに対する対応力を向上させている」などの評価を得た。

アートネイチャーは2008年から女性の健康をサポートする社会貢献活動の一つとして「ピンクリボン運動」を推進。乳がんの「早期発見・早期診断・早期治療」を啓発するとともに、社員のピンクリボンアドバイザー資格(認定NPO法人乳房健康研究会主催)の取得を推奨してきた。2022年7月1日現在、579名が資格を取得しており、企業としての認定資格取得者数は全国1位となる。

2022年度は10月を「ピンクリボン強化月間」と位置づけ、乳房健康研究会の協力のもと全社員を対象とした乳がんに関するオンライン勉強会を実施。また、コロナ禍で検診をためらう人がいることを踏まえ、啓発リーフレットをリニューアルし、レディースサロンを中心に配布する取り組みも展開している。

(本紙「ニッポン消費者新聞」1月1日新年特集号より転載)
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