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【米国】人気のランチャブルズ、学校給食に採用 懸念の声も

公益科学センター

米食品大手クラフト・ハインツが販売する子ども用ランチセット「ランチャブルズ」が今秋にも学校給食プログラムのメニューの一つとして登場することを受け、食品政策を監視する非営利団体CSPI(公益科学センター)は「学校給食プログラムを台無しにし、家族を混乱させる」と懸念を表明した。

ランチャブルズは1990年代から販売されている便利なランチセット食品。その黄色いパッケージは、ミレニアル世代(1980~95年生まれ)にノスタルジックな想いを湧きあがらせるほどのインパクトを残し、当時の共働きの保護者が頻繁に利用したという。

この食品について、CSPIは「学校給食プログラムのガイドラインを満たすために、店頭販売されている商品とは栄養時に異なる可能性がある」と指摘。このことが給食プログラムを弱体化させ、家族を混乱させると警告した。

同団体が懸念する点は▽給食の栄養基準を満たしていると聞いた保護者が、市販商品も「健康的」と判断し、食料品店でより安心して購入するようになる▽子ども達が学校給食と市販商品の味が異なることに気づき、市販商品を好むようになり、学校給食を食べたがらなくなる――など。さらに、温かいメニューがランチャブルズに置き換わる可能性があるとした。

CSPIは「給食プログラムに参加する3000万人の子ども達の多くは低所得層で、温かくて栄養価の高い学校給食へのアクセスは彼らの命綱だ」と強調。「給食用に健康的なランチャブルズを提供するのであれば、一般販売の商品も健康的なものにすべきだ」と訴えている。

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