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豪当局、ネットゲーム接続を初測定 「多くが快適に遊んでいる」

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オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は4月5日、オンラインゲームの接続環境に対する初の測定結果を公表し、「固定ブロードバンド回線は安定したパフォーマンスを維持し、ほとんどのゲーマーは高速接続でプレイしている。特にニューサウスウェールズ州(NSW)とオーストラリア首都特別地域(ACT)では遅延が小さく、最高の体験を楽しんでいる」と報告した。

「フォートナイト」や「リーグ・オブ・レジェンド」など人気オンラインゲーム16種類について、サーバーへのレイテンシー(遅延時間)を調べた。その結果、多くのゲームの平均遅延時間は15~30ミリ秒(1ミリ秒は0.001秒)と遅延が最小限に抑えられており、ACCCは「カクカクしたり、ラグが発生したりせず、優れたゲーム体験を提供している」と評価した。

ACCCによると、ゲーム体験に大きな影響を与えるのがゲームサーバーまでの距離。サーバーが遠くにあるほどレイテンシーが増すため、海外にサーバーがある場合、ゲーマーが遅延に気付いたり、プレイに影響を与えたりする可能性があるという。

豪州の場合、ゲームサーバーの多くがシドニーにあるため、近隣のNSWとACTのゲーマーは平均10~20ミリ秒と遅延が小さく、シドニーから離れた西オーストラリア州では50ミリ秒以上の遅延が発生していた。

また、調査した16のゲームのうち12のゲームは国内にサーバーがあり、遅延が小さかったが、アジアや北米にサーバーがある4ゲーム(アマングアス、ハースストーン、ヒーローズ・オブ・ストーム、PUBGモバイル)は平均104~190ミリ秒の遅延が発生していた。

ACCCは2017年以降、消費者参加型の「ブロードバンド測定プログラム」を展開し、回線のパフォーマンスを測定してきた。ゲーム接続環境に関する測定は今回が初の試みとなる。

今回の調査結果では、ゲーマーにとって興味深いデータも示された。遅延は回線速度に依存しないという点で、ACCCは「この結果が意味するところは、より高速なプランに乗り換えても(遅延が解消されず)、必ずしもゲーム体験が向上するとは限らないということだ」と説明した。一方で、注意事項として「アジアや北米にサーバーがあるゲームは100ミリ秒を超える遅延が記録されたが、いくつかのゲームは遅延の有無に関係なく質の高いゲーム体験を提供している」と強調。あくまでも回線状況を調べたものだとした。

調査した16の人気ゲームは▽アマングアス▽エーペックスレジェンズ▽ディアブロ3▽Dota 2▽FIFA▽フォートナイト▽ハースストーン▽ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム▽リーグ・オブ・レジェンド▽PUBG▽PUBGモバイル▽レインボーシックス・シージ▽ロケットリーグ▽スタークラフト2▽ヴァロラント▽ワールド・オブ・ウォークラフト。

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