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米国で「フォートナイト」返金手続き開始 意図しない課金問題で

米連邦取引委員会

人気オンラインゲーム「フォートナイト」での意図しないアイテム購入問題を巡り、今年3月に運営会社と和解が成立したことを受け、米連邦取引委員会(FTC)は9月19日、和解金の一部をプレーヤーに返金する手続きに入った。補償対象の可能性のある3700万人以上にメールを送り、1月17日までに申し出るよう呼びかけている。

フォートナイトは基本無料だが、ゲーム内通貨「V-Bucks」を購入することで、ゲーム進行に有利なアイテムを入手できる。FTCによると、同ゲームにはボタンを押すだけでアイテム購入となるシステムが用いられ+、ロード中やアイテムプレビュー中、スリープモードからの復帰時に意図せず購入ボタンを押してしまい、課金されるケースがあった。また、2018年までの一定期間、子どもが親の同意を得ずに、ボタンを押すだけでV-Bucksが購入できるようになっていた。

FTCは「違法なダークパターンを使用してプレーヤーをだまし、望まない購入をさせていた」、「親の関与なしに子どもたちに不正な請求を行っていた」などと指摘。裁判を経て今年3月、運営会社エピック・ゲームズと和解が成立していた。裁判では、クレジット会社からの不正な請求に異議を唱えたプレーヤーに対して、同社がアカウントをロックしていたことも確認された。

和解金はFTCが扱ったゲーム事件としては最高額の2億4500万ドル(約365億円)。対象は米国在住の▽2017年1月から2022年9月までに意図せずアイテムを購入したプレーヤー▽17年1月から18年11月までに子どもによるクレジットカード使用に気付かなかった保護者▽クレジット会社に苦情を申し立て、17年1月から22年9月までにアカウントをロックされたプレーヤー。FTCは「この手続きに応じてもフォートナイトのアカウントがロックされることはなく、購入したアイテムを没収されることもない」と参加を呼びかけている。

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