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ネットの中立性、米上院が存続を決定 消費者団体「歓迎」

インターネット

米上院が「ネットの中立性」規定の撤廃を覆す決議案を賛成多数で可決したことを受け、消費者団体は5月16日、歓迎の声明を出した。パブリック・シチズンは「消費者と民主主義の勝利」、消費者情報誌コンシューマー・リポートは「インターネットの未来のための戦いの転換点になる」とコメントした。

ネットの中立性とは、通信会社にインターネットへの接続やコンテンツの利用を平等に扱よう求めた規定。オバマ政権時代に作られたものだが、2017年に米連邦通信委員会(FCC)が規定の撤廃を打ち出し、トランプ大統領もこれを支持。6月11日をもって撤廃し、新たな規定を発効する方針だ。

パブリック・シチズンは「ネットの中立性が維持されれば、政権を批判するサイトをブロックすることはできない。意図的にインターネットへの接続を遅くしたり、高額な料金を請求したりすることもできない。消費者は自由に見たいものを見て、利用したいものを利用できるということだ」とし、規定の重要性を訴えた。

上院では52票対47票で規定の存続が決定したが、下院ではどちらに転ぶか不透明な状況。コンシューマー・リポートは「下院でも依然として厳しい戦いに直面している上、最終的にトランプ大統領が決議案に署名する可能性は低い」と分析した。ただ、州政府がネットの中立性の存続に動き出す可能性があるとしている。

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