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アルミ缶リサイクル率92.5%、3年連続目標達成

アルミ缶リサイクル協会(理事長・富永泰夫ユニバーサル製缶相談役)は6月22日、2017年度の飲料用アルミ缶リサイクル率が92.5%だったと発表した。子供会など地域団体による集団回収や店頭回収が堅調に推移し、目標の「90%以上」を3年連続達成した。

2017年度リサイクル率を報告するアルミ缶リサイクル協会の富永泰夫理事長(中央)。右が田代泰副理事長、左が末永裕一企画委員長(22日、東京都内にて)

一方、国内で消費されたアルミ缶の約2割が海外へと輸出されたことがわかり、富永理事長は「資源の国内循環の観点から憂慮すべき事態だ」とコメントした。

17年度のアルミ缶消費重量は前年比約1.6%減の33万5573トン。そのうち31万403トンが再利用され、リサイクル率は前年比0.1ポイント増の92.5%と4年連続で上昇した。

缶の軽量化も進み、1缶当たりの平均重量は前年比0.04グラム削減の16.12グラム。2004年に対しての軽量化率はこれで5.3%となり、前年比0.2%の軽量化を達成。目標の「20年までに5.5%」が近づいた。

一方、使用済みアルミ缶の海外流出が年々増加していることが判明。韓国に進出した世界大手ノベリスが日本からの調達を進めている模様で、17年度は前年比0.4トン増の6.7万トンが韓国を中心に輸出された。国内消費量の約2割が海外に流出している事態となり、富永理事長は「国内で消費されたアルミ缶は、国内で様々な用途に再利用される姿が好ましい。関係省庁などとも対応を協議していきたい」と語り、協会として集団回収活動への支援を続けるとともに海外流出の動向を注視していく考えを示した。

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