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消費者は判断しない、毒キノコの恐怖 消費者庁警告

消費者庁は10月4日、秋の食材「キノコ」について、毎年誤食による重大な食中毒事故が発生していることを重視し、判断に迷うキノコについて消費者は安全かどうか判断せずに専門家や保健所に相談するよう、注意を喚起した。地域の伝承にも危険な迷信が多い。当日の岡村和美長官の記者会見では、食べられるキノコと姿形が似ている毒キノコが展示され、誤食される可能性の高いことが説明された。

写真上段が食用のキノコ。下段が毒キノコ(4日、消費者庁にて)

消費者庁は今年5月から毎月、「知って安心。食品の注意点」をテーマに、時機にあうように、食品の安全性情報を提供している。主に家庭内での食中毒防止へ向けた対策の提示だ。

10月4日の岡村長官会見では、秋の味覚「キノコ」について食用キノコと間違えて毒キノコを誤食したことによる食中毒事故が毎年発生していることが紹介され、事故防止への注意点が説明された。

消費者庁によると10月1日時点の食中毒速報でも、すでに9月に三重県で毒キノコによる死亡事故が発生。同例を含む8月以降12例の食中毒事故が報告されているという。見かけが食用キノコと似ている毒キノコの誤食事故が全国規模で発生する可能性を示唆した。

岡村長官は「10月以降も毒キノコの誤食への注意が必要。事故を防止するにはキノコの鑑別に少しでも不安がある場合は、専門家や管轄の保健所に相談するなどの対応をとっていただきたい」と消費者に注意を喚起した。

キノコについては食べられるか食べられないか、各地でその見分け方が伝承されている。だがそのほとんんどは迷信に基づくもので、専門家や保健所への相談が事故防止の鍵となる。

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