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カンピロバクター食中毒「認知度低い」 愛知県調査

鶏肉

最近多発しているカンピロバクター食中毒を巡り、半数以上の人が市販の生の鶏肉から高い確率で菌が検出されることを知らなかったことが、愛知県の消費生活モニターアンケート結果でわかった。アニサキスによる食中毒については半数以上の人が内容を知っていたこともわかり、県は「カンピロバクター食中毒の認知度が低いことがうかがえる」としている。

調査は今年7~8月にかけて県消費生活モニター198人(20歳以上の男女)を対象に実施。食中毒に関する調査では、アニサキスとカンピロバクターについて質問し、各項目について知っているかを聞いた。

アニサキスによる食中毒では、

「アニサキスの幼虫が寄生する魚介類(サバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなど)を生(なま)や生に近い状態で食べることで発症すること」を知っていると答えた人は83.9%にのぼった。

「アニサキスの幼虫は、一般的な料理で使う程度の食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても死なないこと」は64.5%。

「予防法として、加熱(60℃では1分、70℃以上では瞬間的)又は冷凍(-20℃で24時間以上)することが有効であること」は63.9%。

3項目とも6割以上の人が「知っている」と回答し、県は「一定程度、認知されていることがうかがえる」と分析した。

一方、カンピロバクター食中毒では、

「市販の生の鶏肉から高い確率でカンピロバクター菌が検出されること」が48.5%。

「飲食店で鳥刺し等の生の鶏肉を食べるとカンピロバクター食中毒にかかる可能性があること」が56.9%。

「鶏肉が新鮮であることとカンピロバクター菌の汚染とは関係がないこと」は最も低く30.1%。

「たとえカンピロバクター菌に汚染された鶏肉でも、中心部まで加熱すれば問題なく食べることができること」は37.7%だった。

4項目のうち3項目で「知っている」との回答が半数以下となり、「カンピロバクター食中毒の認知度が低いことがうかがえる」と指摘した。県は調査結果を今後の施策の参考とする方針だ。

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