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預託商法、金商法で早急に規制を! 京都弁護士会が意見書

日本弁護士連合会

現行制度ではジャパンライフ事件などの大規模消費者被害を抑止できていないとして、京都弁護士会(浅野則明会長)は10月18日、預託商法を金融商品取引法(金商法)の適用対象として明確化するよう求める意見書を金融庁や消費者庁などに提出した。今年7月に日本弁護士連合会が同様の意見書を提出したものの、今もなお法改正が行われないまま9月にはケフィアによる大規模被害が発生。京都弁護士会は「今回こそ、真に実効性のある法制度の改正が早急に行われるべきだ」と訴えた。

意見書では、「特定商品預託取引法による規制は、政令指定商品にしか及ばないため、次々と新たな商品を利用して悪質な預託商法を行う業者に対して、有効に機能していない」と指摘。一方、被害防止を図るには金商法を改正し、預託商法を「集団投資スキーム」として規制することが最も簡便で効果的だと提案した。

特定商品預託取引法は被害者約3万人、被害総額約2千億円を出した豊田商事事件を契機に制定されたもの。その後も安愚楽牧場事件(被害者7万3千人、被害金額約4207億円)やジャパンライフ事件(被害者数約7千人、被害金額約2400億円)といった大規模消費者被害が起き、日本弁護士連合会はその都度、抜本的な法改正を求めてきた。しかし、その後も改正は行われず、今年9月には高齢者を中心にオーナー制度を展開していた「ケフィア事業振興会」が経営破綻する事案が発生。被害者3万人超、被害額1千億円超とされる大規模被害が起きていた。

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