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風呂釜、給湯器はユーザー登録を 事故防止へ点検呼びかけ

10年以上使い続けた風呂釜や給湯器などの製品事故が今年3月までの5年間に383件起きていたことが10月25日、NITE(製品評価技術基盤機構)の調べでわかった。これらの製品は2009年4月に始まった「長期使用製品安全点検制度」の対象で、ユーザー登録すると事業者から点検の通知が届く。現在の登録率は約39%にとどまっていて、NITEは「制度の対象となっている製品は部品が劣化するなどして重大事故が起きるおそれがある。火災になると他人にも危害が及ぶことになるため、すぐに登録を行ってほしい」と呼びかけた。

制度開始からもうすぐ10年。メーカーによる点検が本格始動するのを前に、消費者にユーザー登録を呼びかけるNITE(25日)

長期使用製品安全点検制度は、経年劣化による重大事故が起きるおそれのある9製品を「特定保守製品」に指定し、事業者による点検を促す制度。多くの製品が標準使用期間を10年と設定しているため、登録済みの購入者の一部には点検の案内が届いている可能性がある。

特定保守製品には風呂釜や給湯器のほか、浴室用電気乾燥機、食器洗い機などがあり、10年以上使い続けると部品が劣化し、漏れ出した灯油やガスに引火したり、ほこりやすすが付着して異常燃焼を起こしたりする可能性がある。NITEの調査では、ガス・石油風呂釜(213件)、石油給湯器(68件)、ガス瞬間湯沸かし器(65件)、浴室用電気乾燥機(17件)の順に事故が多かった。

09年3月以前に製造・輸入された製品は制度の対象外となり、所有者自らの判断で点検を依頼する必要がある。NITEは特定保守9製品の購入者にユーザー登録を呼びかけるとともに、「制度対象外の古い製品についても安全上、今すぐ点検を受けてほしい」としている。

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