サイトアイコン WEBニッポン消費者新聞

防かび剤の除去、「ゆでる」が効果的 オレンジの皮でテスト

オレンジの皮の防かび剤除去テスト

輸入かんきつ類の果皮に残留している防かび剤について、北海道消費者協会が効果的な洗浄方法を調べるテストを実施した。オレンジの皮を使い、「水洗い」「洗剤洗い」「塩もみ」「ゆでる」の四つの方法を試した結果、ゆでる方法が最も除去率が高いことがわかった。同協会は「ケーキやジャムなどを作る際に皮を利用する場合は下ゆでするとよい」とアドバイスした。

洗浄テストの様子。上段左が「水洗い」、同右が「洗剤洗い」、下段左が「塩もみ」、同右が「ゆでる(北海道消費者協会提供)

豪州産オレンジを使い、果皮に残留しているチアベンダゾール(TBZ)とイマザリルの除去率を調べた。四つの洗浄方法(=記事下段に詳細)を試した結果、最も効果的だったのは「ゆでる」で、除去率はTBZが90%、イマザリルが61%となった。以下、「塩もみ」(TBZ79%、イマザリル39%)、「洗剤洗い」(TBZ49%、イマザリル26%)、「水洗い」(TBZ38%、イマザリル21%)の順。防かび剤の種類で除去率に差があり、TBZの方がよく除去できることもわかった。

今回のテストに先立ち、同協会が実施した輸入かんきつ類(グレープフルーツ、レモン、オレンジ)の防かび剤テストでは、いずれのかんきつ類からも防かび剤が検出されたものの、食品衛生法の基準値を超える残留はなかった。また、果肉よりも果皮に多く残留していることもわかった。

北海道消費者協会は「かんきつ類の防かび剤は皮をむけばほとんど除去できる。また、何も処理をしないよりも、いずれかの洗浄処理をすることである程度除去でき、特にゆでる方法は除去率が高かった」と分析。「かんきつ類の皮を使ったお菓子作りをする際は下ゆでするとよい」とアドバイスした。

■洗浄テストの詳細

モバイルバージョンを終了