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日本生協連、コープ商品の価値発信し「増税乗り切りたい」

日本生活協同組合連合会は1月18日、東京都内で新年記者会見を開いた。10月に予定されている消費増税を巡っては、「駆け込み需要や増税後の節約志向も想定しながら商品プロモーションを展開していく」とし、来年60周年を迎えるコープ商品の価値を伝えていくことで販売の落ち込みを回避したい考えを示した。

事業概要や社会的取組などを報告した日本生協連。右から本田英一代表理事会長、嶋田裕之代表理事専務、和田寿昭専務理事(18日、べルサール東京日本橋にて)

消費増税について、本田英一代表理事会長は「いま社会の格差が広がってきている。暮らしの厳しさが増す中での増税というのは、できれば避けてほしいと思っている」とコメント。嶋田裕之代表理事専務も「今回は初めて秋の増税となり、複数税率となる。増税後すぐに年末に突入することもあり、駆け込み需要に対応するとともに、組合員に利用を継続してもらえるよう情報提供や商品展開を行っていきたい」とし、会員生協と連携して対策を取っていくと強調した。

嶋田専務は一方で「販促活動だけでは大変厳しい」とし、来年60周年を迎えるコープ商品の価値を改めて発信して、増税を含めた様々な課題に対処していく意向を示した。「1960年にコープバターができてから60年。組合員、取引先と一緒になりながら消費者の願いを一歩一歩実現してきたという歴史がある。商品活動の歴史を振り返りながら、生協が供給する商品にはどういう意味があり、どういう価値があるのかという点について、ある意味自信を持ちながら取り組みを展開していきたい」と述べた。

全国生協の2018年総供給高(4~12月度累計)は、相次ぐ自然災害や野菜高騰などの逆風が吹く中、前年比101.1%(速報値)と堅調。宅配事業が101.4%と伸び、店舗事業も前年の水準を維持した。

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