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【豪州】存在感増す植物性の代替肉 9割が「また買う」

豪州消費者団体Choice

植物ベースの肉代替食品の人気が高まっていることを受け、豪州の消費者団体CHOICEが新商品の食味テストを実施した。ビーガンやベジタリアン、肉好きなど10人のうち9人が「また買ってもいい」と評価し、同団体は消費者に「代替肉がメニューの主流になってきている。値段は高いが、試してみる価値はある」と推奨した。

同国では肉を中心としたメニューを敬遠する人が増えており、ビーガン(完全菜食主義)やベジタリアン(菜食主義者だが卵や乳製品などは食べる)、フレキシタリアン(肉は食べないが魚は食べる)などが増加中。「ほとんど」もしくは「完全に」肉を食べない人は約250万人(国民の12.1%)に上り、2012年時の9.7%から増えていた。

肉代替食品市場も拡大中で、スーパーには新商品が次々と登場しているほか、ケンタッキー・フライド・チキンやハングリー・ジャックスなどのファストフード店もビーガン向けメニューを試験導入している。そこでCHOICEはスーパーで入手可能な新商品「サンフェド・チキン・フリー・チキン(Sunfed’s Chicken Free Chicken)」の食味テストを実施した。

ビーガン、ベジタリアン、フレキシタリアンに肉好きも加えた10人の評価によると、そのまま食べると「鶏の胸肉やチキンナゲットを焼きすぎた味」で、非常に乾燥した口当たり。「唾液を持っていかれる」との声もあがったが、チキンの味はしっかり感じられたという。一方、カレーやハンバーガーなどの食材として使ったり、炒め調理したりすると味がグレードアップするといい、肉好きを含めた9人が「もう一度食べたい」と評価した。

チキン・フリー・チキンはエンドウ豆(タンパクや繊維)を主原料にライスブランオイル(米ぬか油)、かぼちゃ、酵母エキス、コーンスターチを使用。36.1%がたんぱく質で、皮なしの鶏むね肉(29%)よりも高たんぱくな上、グルテンフリー・大豆フリー・GMO(遺伝子組み換え)フリー。ただし、価格は一箱300グラムで11ドル(約820円)。通常の鶏肉や有機(オーガニック)の鶏肉よりもかなり高価だという。

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