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【英国】ビューティーブレンダーは定期的に洗浄を 細菌汚染深刻

使用中のマスカラやリップグロスなどメイクアップ用品が高い確率で感染症を引き起こす細菌(スーパーバグ)で汚染されていることが最新の研究でわかった。特にファンデーションを塗るときに使う卵型のパフ「ビューティーブレンダー」の汚染度が深刻だったといい、定期的な洗浄と洗浄後の乾燥の徹底など衛生管理の重要性を指摘している。

英国アストン大学のAmreen Bashir博士らによる研究成果が学会誌「Journal of Applied Microbiology」に掲載され、英国を中心に複数の海外メディアがその内容を伝えた。

ビューティーブレンダーのイメージ画像。水を含ませて使用するという

研究報告などによると、消費者が使用しているの5つメイク用品(ビューティーブレンダー、マスカラ、リップグロス、アイライナー、口紅)計467個を調べたところ、9割の製品から大腸菌や黄色ブドウ球菌、シトロバクター・フロインディなど深刻な感染症を引き起こす細菌が検出された。

特にビューティーブレンダーの汚染度が最も高かった。その理由として▽水で濡らして使う製品で使用後も湿った状態のまま管理されることが多い▽使用者の64%が使用中に床に落とした経験があるにもかかわらず、そのうちの93%の人が洗浄せずに使い続けた――ことなどをあげ、有害な細菌が繁殖しやすい環境になっていると指摘した。このメイク用品は有名人が推奨するなどして、世界中で推定650万個以上売り上げる大ヒット商品になっているという。

化粧品には厳格な衛生基準があるが、使用中の管理は消費者にゆだねられている。Bashir博士は「化粧品の多くは洗浄されず、有効期限をはるかに超えて使用されている。不衛生な化粧品を使うと目や口、傷口などから細菌が入り込み、免疫不全などの抵抗力の弱い人にとっては深刻なリスクとなる」と警告。消費者に衛生管理の徹底を呼びかけるとともに、メーカーと規制当局により詳細な情報提供(有効期限の表示や洗浄方法の記載、使用中のリスクなど)を行うよう求めている。

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