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ケニアのNjoroge氏がISO会長就任 アフリカから初

164カ国の標準化団体でつくる非政府組織、国際標準化機構(ISO、本部:スイス・ジュネーブ)の会長にケニアのEddy Njoroge氏が就任した。1947年の設立以降、アフリカからの選出は初めて。任期は22年12月末までの2年間。ISOと協力関係にある国際消費者機構(CI)はツイッター上のNjoroge会長メッセージをリツイートし、歓迎の意を表した。

ISO会長就任メッセージの表紙。ISO規格の更なる普及に力を注ぐとしている

Njoroge氏はウガンダのマケレレ大学卒。卒業後はケニアの国家的発電プロジェクトに関わるなど主に電力部門で手腕を発揮し、アフリカの産業育成に貢献してきた。現在は、ISO会長以外にもケニア標準局、通信会社Telkom Kenya、コーベティ地熱、食品大手Proctor&Allan(EA)Ltdなどの会長や役員職を務め、7年間に渡りナイロビ証券取引所の会長も務めた。在任中はナイロビにISOグローバルオフィスを設立し、ここを拠点に会長職に従事するという。

Njoroge氏は「標準化は人類が直面している多くの課題に対処するための強力な手法を提供する。自由で公正な貿易と多国間主義を支えるための手段として、ISO規格の導入を促していきたい」とのメッセージを発表。SDGs(持続可能な開発目標)達成するためのツールとしての活用も呼びかけた。また、アフリカなど開発途上国が参加しやすい環境づくりを強化する考えも示した。

ISOは、製品・サービスの安全性や品質を保証する規格づくりを担う国際機関。食品安全、環境、情報セキュリティなど幅広い分野で世界に通用する規格を制定し、近年はSDGsの分野にも進出している。理事会の下にCOPOLCO(消費者政策委員会、コポルコ)を持つ。現在3人いる副会長の1人が松本満男氏(経産省)で、任期は2020年末まで。

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