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【米国】新型コロナでロボコール急減も医療・健康詐欺急増

インターネット

増え続ける自動音声電話「ロボコール」の3月の発信件数が急低下していることが4月8日、通信サービス企業YouMailの調べでわかった。今年に入って月間件数が減少したのは初めて。新型コロナウイルス感染症の影響がコールセンターにも及んでいるとみられた。ロボコールを使った詐欺では政府機関を装う手口が大幅に減る一方で、医療・健康に関する手口が急増していることがわかった。

YouMailによると、3月のロボコール件数は約41億件。前月比15.7%減となり、過去最多件数となった昨年10月(57億件)から28%低下した。3月における1日当たりの平均発信件数は1億3200万件(1秒当たり1533件)で、年初の1月と比べて20%減少した。

詐欺(スパムコール)が16億5000万件と全体の4割を占めたが、前月と比べて17%の減少。詐欺の手口としては、医療・健康関連が4億件を超えて急増。車の保証、検索リスティング(個人経営者などに検索リストの改善を持ちかける手口)も大幅増となる一方で、政府機関を装う手口や金利詐欺が大幅に減った。

YouMailのアレックス・クイリチCEOは「ロボコール件数の減少は消費者にとって朗報だが、これは発信拠点となるコールセンターが社会的距離の対応を取ったことが影響したもの。減少は一過性のものになる」と推察。医療・健康関連の詐欺の横行については「COVID-19の蔓延により、関連するロボコールが新たに大量に発生し、根拠のない治療法や機器の勧誘も見受けられる」と説明した。

昨年のロボコール件数は前年比22%増の585億件となり、過去最多を更新。今年に入っても1月が4%増、2月が1.7%増と増加基調を続けていた。

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