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【欧州】蚊よけブレスレット、乳幼児は避けて やけどや発作

フランス消費者同盟

エッセンシャルオイルを使った蚊よけブレスレットによる事故が報告されているとして、フランス消費者同盟(UFC)は6月14日、乳幼児に使用しないよう保護者に呼びかけた。仏食品環境労働衛生安全庁(ANSES)も乳幼児への使用を避けるよう推奨している。「植物由来で害が少ない」とのイメージが先行し、殺虫剤の代替品として購入する保護者が多いという。

UFCによると、毒物管理センターに複数の事故事例が寄せられている。その多くが乳幼児によるもので、やけどや発作、発疹などの被害が起きていた。主な事例は「昼寝中にエッセンシャルオイルに長時間触れたため、頬をやけどした」「ブレスレットを装着した幼児が発作を起こした。有害成分が皮膚から血液に流れ込んだ可能性がある」、「誤ってエッセンシャルオイルを飲み込んで全身性発疹が起きた」など。製品で遊んでいた時にアロマカプセルが破れて、オイルが目に入ったという事例もあった。

蚊よけブレスレットに使われるエッセンシャルオイルにはバラ抽出物のゲラニオールやレモンユーカリ抽出物のシトリオジオール、テルペン類が含まれていて、アレルギーなどを引き起こす可能性がある。ANSEは乳幼児や妊婦、アレルギー患者の使用は避けるよう推奨している。

UFCは「蚊よけブレスレットは薬局やドラッグストアで販売されているため安全だと思いがちだが、犠牲者の多くが子どもたちだ。効果とリスクが不釣り合いな商品で、警告表示も十分でない」と指摘した。フランスでは類似の製品も多数販売されていて、虫よけ効果をうたったアロマキャンドルやエッセンシャルスプレー、紫外線ランプ、超音波機器、虫よけ用スマホアプリなども登場しているという。

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