サイトアイコン WEBニッポン消費者新聞

【米国】犬のしつけに電気ショックは不要 ペット大手が製品撤去

ペットショップ大手のPetco(ペトコ)は10月6日、ペットのしつけに使う首輪型電気ショック製品「ショックカラー」の販売を停止すると発表した。店舗と通販ショップから製品を撤去し、今後はトレーナーによる指導プログラムなどを普及させていく。ロン・コフリンCEOは「電気は電子レンジを動かすために重要なものだが、一般の飼い主による犬の訓練には役立たない」とコメントし、同業他社も追随するよう呼びかけている。

ショックカラーの販売規制などを呼びかけるPetcoのキャンペーンページ

ショックカラーは無駄吠えや問題行動などをなくすために取り付ける首輪型電気パルス製品。センサー感知型のほか、リモコンによる遠隔操作型の製品が販売されているという。

コフリンCEOはプレスリリースの中で「ショックカラーはペットの恐怖や不安、ストレスを増大させることが示されている」とし、使用する必要がある場合は専門のトレーナーのみが利用できるように法規制すべきだと主張。SNSで消費者に「#StoptheShock」への賛同を呼びかけたほか、同社ホームページ上で署名運動を展開している。

同社は来年までに企業ブランドを「Petco、The Health + WellnessCo。」に変更し、ペットの健康と福祉に役立つサービスの提供を目指す方針。コフリンCEOは「ショックカラーの販売は我々の目指すものと逆行する。有害な製品を提供しないことは、ペット業界に携わる我々の責務だ」と強調した。ショックカラーに代わる訓練法として、専門家が指導するオンラインプログラムや関連製品を普及させていくという。

ペトコが設立したペット福祉財団のメンバーでバーナード大学に所属するアレクサンドラ・ホロウィッツ博士は「ショックカラーは見当外れで時代遅れで有害な製品。店から撤去し、専門家によるトレーニングを推奨する取り組みは有益だ」とコメントしている。

モバイルバージョンを終了