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LPガスの商慣習是正を 全国消団連、料金明細の明示要請

主婦連合会

各地の消費者団体がLPガス(プロパンガス)の取引透明化を求める中、全国消費者団体連絡会(全国消団連)は11月24日、無償配管・無償貸与問題の抜本解決を求める要請書を経済産業省の資源エネルギー庁に提出したと発表した。

無償配管・無償貸与問題とは、LPガス事業者がアパートオーナーにガスの配管や機器を無償貸与する商慣習のこと。LPガス事業者はその費用をガスの契約者(消費者)に転嫁する場合があり、消費者は知らずに費用を負担させられている可能性がある。ガイドラインでは消費者から徴収する場合、請求書への内訳の記載を求めているが、記載する事業者は少ないのが現状だという。

全国消団連は商慣習の是正を求めるとともに、ガス料金の内訳の明示を要請。加えて、これまでのガス料金の「店頭表示」のみでは不十分だとして、ホームページでの標準的な料金メニューの公表を強く求めた。

近年はアパートオーナーがLPガス事業者に過大な要望をするケースもあり、こうした「優越的地位の濫用」が疑われる取引は、アパートを借りる際の取引など多岐に波及している恐れがあるという。全国消団連は省令改正やガイドライン制定から3年が経過しても情報開示や取引適正化には課題が多いと指摘。「問題の解決にはLPガス業界だけでなく不動産業界ともに足並みをそろえて商慣行を改めていく必要がある」として、資源エネルギー庁、国交省、公正取引委員会、消費者庁、地方自治体が連携して抜本的な対策を講じるよう求めた。

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