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防水スプレー吸入事故防止へ「マスク着用を」 注意表示強化へ

靴や傘などに使う防水スプレーの吸入事故が増加している問題で、使用者の約13%が危害やヒヤリハットを経験していることが1月19日、東京都の実態調査でわかった。咳や吐き気などの体調悪化に加え、入院事例も1件報告された。また、検証実験では、屋外でも風向きや使用状況によって吸入リスクがあることが判明。都は事故防止に向けて、マスクの着用を強く呼びかける提言案を示し、3月をめどに報告書を公表する方針だ。

市販されている防水スプレーの一例。防水・撥水機能に加え、防汚など用途拡大を提案する製品も増えている(19日、都庁にて。事故品ではない)

調査結果は、都が設置した「商品等安全対策協議会」(会長・越山健彦千葉工業大学教授)の第2回会合で報告された。

都によると、防水スプレーを使用したことがある1052人のうち134人(12.7%)が危害やヒヤリハットを経験。このうち58人が体調悪化となり、症状は「咳」(50%)、「気分悪化・吐き気」(41.1%)、「呼吸困難・息苦しさ」(32.8%)、「のどの痛み・違和感」(20.7%)などと続いた。7人が医療機関を受診したほか、1人が入院していた。

危害・ヒヤリハットの発生場所は「玄関」が35.1%と最も多かったが、以下、「風のある屋外」が22.4%、「風のない屋外」が14.2%、「屋外(風の有無は覚えていない)」が9.0%、などと続き、屋外の使用でも風によって不意に吸入してしまうケースが多かった。噴霧粒子を可視化した検証実験でも、風向きや気流の乱れ、地面からの跳ね返りにより、屋外でも吸入リスクがあることがわかった。

都はマスクの着用が事故防止に有効だとし、「必ずマスクを着用してご使用下さい」との注意事項を…(以下続く)

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