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英政府、電動自転車に補助金 消費者に生活のギアチェンジ促す

英国の消費者団体Which?

英政府はサイクリングとウォーキングを促す施策「オペレーション・ギアチェンジ」を進めている。20億ポンドの予算をつけ、自転車レーンの整備や普及プログラムの長期展開、購入支援制度などを実施する計画。英国の消費者団体Which?は施策の内容を解説するとともに、今年の新製品情報を報告。「最大の変化はスマート接続の向上」だとし、ナビゲーションやフィットネスなどの機能や緊急時の通知システムなどを紹介した。

電動自転車普及策は英国の気候変動対策「グリーンリカバリー」の一環。自転車での移動を推奨し、環境配慮、健康増進、コロナ予防、景気対策につなげたい考えだ。高価格なことを理由に購入をためらう消費者が多いことから、手厚い補助金制度を導入する予定で、早ければ春にも支給が始まるという。Which?は価格の三分の一程度が補助される可能性があると予測する。

「オペレーション・ギアチェンジ」計画が昨年7月に発表されて以降、英国内では電動自転車の販売が本格化。自転車販売を積極展開するカー用品チェーン大手のHalfordsでは電動自転車・電動スクーターの昨年の売上が230%増加した。今年は国策に乗って、各社が新モデルの販売競争を繰り広げる。

Which?によると、最新モデルはスマート機能が充実。スマートフォンアプリとの連動やタッチ型ディスプレの搭載により走行距離や走行時間、スピードなどを把握できるほか、ナビゲーションやフィットネスの情報も知ることができる。また、事故発生時に家族に通知し、位置情報を知らせる機能を持つものもあるという。

Which?は「電動自転車は重い上、リチウムイオンバッテリーには寿命があり、リサイクルが難しいが、温暖化ガスの排出削減に貢献し、ユーザーの健康にもメリットがある」と推奨。「初めて購入する人は優れたモーター、バッテリー、走行支援機能を備えた製品を選んでほしい」と呼びかけている。

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