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キユーピー、好評のゆでたまご商品拡充 栄養価値も発信強化へ

コロナ禍で内食機会が増え、家庭内におけるたまごの消費量が拡大する中、たまごのリーディングカンパニー・キユーピーは3月17日、4連カップ容器入りのゆでたまご商品を6月末をめどに首都圏でテスト販売すると発表した。コンビニなどで展開する1個入り商品が想定を超す売り上げを示しており、業界初となる4連カップ容器でさらなる価値を提案していく。発表会を開いた長南収社長は「ゆでたまごは家庭では難しい料理との位置付けになっている。4連カップ入りで冷蔵庫にストックでき、いつでも好きな時に食べられる」とアピール。たまごの持つ栄養価値についても、春のイースターのイベントや食育講座などを通じて広く啓発していきたいと語った。

春戦略を発表する長南収社長(右)と藤原かおり上席執行役員(左)。間にあるのは3月末から渋谷区で開く子ども向け食育イースターイベントのポップ(17日、キユーピーオンライン新商品発表会にて)

キユーピーのゆでたまご商品は、冷蔵保存で30日間の日持ちを実現。殻がむいてある半熟のゆでたまごで、ほんのり塩味がついている。昨年4月に首都圏で販売を始めた1個入りの「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」(デリア食品)が好評で、長南社長は「高齢の方や一人暮らしの方が自分だけのためにゆでたまごを作ることが非常に難しくなってきている。食べたくてもなかなか簡単には食べられないという仮説を立てて展開したところ、計画以上の売り上げを示した」と説明。次の戦略として、4連カップ容器入りの「カップ容器の殻なしゆでたまご」を6月末から首都圏でテスト販売すると発表した。

4連カップ容器は冷蔵庫に重ねてストックできる上、ミシン目が入っているので、好きな時に小分けして食べられる。藤原かおり上席執行役員は「要望の多かったゆでたまごのカップ入り商品。出来立ての美味しさを30日間、日持ちさせるのは難しく、様々な技術を組み合わせて実現した」と語った。

コロナ禍で家庭でのたまごの消費量は拡大しており、2020年の1世帯当たり鶏卵購入量は前年比7%増加した。キユーピーは10年前から春のイースター(復活祭)にあわせてたまごに関する啓発イベントを展開しており、たまごの消費量拡大や新商品の発売にあわせて栄養素「卵黄コリン」の周知を図りたい考えだ。長南社長は「コリンを豊富に含み、手軽に、毎日無理なく取れる食材がたまご。人生100年時代を迎え健康寿命の延伸のためにも、体に必要なほとんどすべての栄養素を含むたまごを通して健康な体作りを応援したい」と強調した。

6月末から首都圏でのテスト販売を予定する「カップ容器の殻なしゆでたまご」と好評の1個パック「そのままパクっと食べられるゆでたまご」

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