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キャンプ用品、正しく使用を 初心者の事故に注意呼びかけ

3密を避けて楽しめるレジャーの一つとして、キャンプの人気が高まる中、NITE(製品評価技術基盤機構)は4月28日、初心者に向けてキャンプ用品の正しい使用を呼びかけた。ガスコンロやポータブルストーブなどの燃焼機器は取り扱いを誤ると、爆発事故や一酸化炭素中毒につながるおそれがある。NITEは「ゴールデンウィークを含む5月はキャンプをする人が非常に多くなる。事前に正しい使い方を理解して事故の未然防止を図ってほしい」と話す。

テント内でのたき火や調理は危険。4~5人用の2ルームテントでたき火をしたところ、およそ9分でマネキンの口付近の一酸化炭素濃度が200ppmを超えた(NITEの実験映像より)

キャンプ用品の事故は2020年までの5年間に18件起きていた。れんがで囲ったカセットコンロのボンベが加熱により破裂したり、取り付け不良が原因でガストーチから出火したりする事例が報告され、1人が重傷、11人が軽傷を負うなどした。

NITEは特に、テント内での一酸化炭素中毒を警戒。最悪の場合、死亡するおそれがあり、「テントやフライシート(風雨の侵入を防ぐためにテントに重ねて張る布)の下で燃焼機器を絶対に使用しないでほしい」と呼びかけた。

大きめのテント(4~5人用)でたき火を行った実験では、およそ9分で一酸化炭素濃度が200ppmを超え、危険な状況になったという。テントの外でのたき火も、風向きや距離などの条件によって一酸化炭素が入り込む可能性がある。異臭を感じたり、少しでも気分が悪くなったりしたら、すぐに換気をすることが重要だとした。一酸化炭素は色や臭いがなく、毒性がとても高いと指摘する。

NITEは「キャンプという文化が注目されている時期ではあるが、キャンプを始める人は取扱説明書をよく確認して正しく使用したうえで、レジャーを楽しんでほしい」と呼びかけている。

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