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【豪州】サムスン製タテ型洗濯機「推奨せず」 水効率が最低水準

豪州の消費者団体CHOICEは7月23日、通常の使用方法だと水を大量に浪費するとして、サムスン製のタテ型(トップローダー)洗濯機を買わないよう呼びかけた。同団体がおこなった商品テストでは1回の洗濯で最大214リットルの水を使うことがわかり、「オーストラリア大陸のような干ばつが多発する国では節水が常に求められている。この洗濯機は水効率が0%で、これまでテストした製品の中でも最低水準だ」と指摘している。

CHOICEにより水効率が最低と評価されたサムスン製タテ型洗濯機。左下青いシールの水効率ラベルは四つ星を獲得していた(CHOICEホームページより)

「Don’t Buy(買わないで)」の評価を受けたのは、洗濯容量が13キログラムの大型タイプ「Samsung WA13M8700GV」。1899豪ドル(約15万3000円)と全自動(フロントローダー)洗濯機よりも割安で、政府による水効率ラベル制度でも6段階中4段階と比較的良い評価を得ていた。しかし、CHOICEのテストでは、水効率が非常に悪かったという。

同団体のテスト方法は衣類1キログラム当たりの水の使用量を計算して、水量が少ないものに高評価を与えるというもの。この洗濯機をデフォルトの標準設定でテストしたところ、1回の洗濯で214リットルの水を使用し、CHOICEによる水効率スコアでは最低の「0%」になった。一方、節水モードで洗濯した場合、サムスンが主張する通り水使用量が133リットルになる場合もあったが、同団体は「プログラムの設定など特定の条件を組み合わせなければ達成できず、消費者が普段は使わない方法だった」と指摘した。

洗濯は家庭内の水使用量のおよそ4分の1(23%)を占めるため、洗濯機の選択は非常に重要。CHOICEは「サムスンの洗濯機が示すように、政府のラベル制度は実態とかけ離れている」と指摘。消費者の使用実態にあわせて評価する仕組みに改善するよう求めた。

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