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【欧州】缶詰や歯磨き粉に外箱必要? 過剰包装削減運動スタート

ポルトガル最大の消費者団体DECO PROTESTEは9月14日、過剰包装削減キャンペーンを開始した。身近にある過剰包装製品の写真を撮り、専用サイトに投稿するよう消費者に呼びかけている。缶詰や野菜・果物、歯磨き粉など多くの製品に、不必要な外箱などが使われていると指摘し、不要な二次包装の削減に向けて企業に協力を求めていくとしている。

DECOによると、ポルトガルの全世帯が過剰包装の商品を少なくとも1回購入すると不要な包装の全量が1050トンにも達し、175頭の象に相当するごみが発生するという。また、過剰包装の86%が紙もしくは段ボールだった。

DECO過剰包装削減キャンペーン専用サイトでは、過剰包装の事例を紹介。チューブ入り歯磨き粉は外箱が必要ないと指摘した

同団体はキャンペーン専用サイト「ExijoForaDaCaixa」を立ち上げ、過剰包装の事例を写真で紹介。野菜や果物のラップ包装、4個組みヨーグルトの全体を覆う包装、缶詰やチューブ入り歯磨きの外箱、ティーバッグの個別包装などを公開し、「二次包装は多くの場合、家に帰るとすぐに廃棄されてしまう。マーケティングのためだけに使用される過剰包装もあり、企業と協力してこうした慣習を排除していきたい」と呼びかけた。

ただし、必須表示の記載や輸送の効率化、製品の保護を目的に二次・三次包装を使用しているケースがあるため、キャンペーンでは企業と協力して日常生活の無駄を減らしていきたいとしている。主な解決策として▽必須表示を記載した折り畳みラベルを一次包装に貼り付ける▽二次・三次包装の再利用を促す▽パッケージの素材をリサイクルしやすい素材へと段階的に統一していく――などを提案していきたいとしている。

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