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英which?アワード 車はトヨタ、テックはアップルが受賞

英国の消費者団体Which?

英国の消費者団体が主催する「Which?アワード」の今年の受賞企業が発表された。自動車部門ではトヨタが、テック部門ではアップルが栄冠を勝ち取った。Which?は各部門の受賞企業に向けて、「新型コロナ感染拡大など困難な状況において消費者のために一歩前に踏み出し、優れた製品やサービスを提供して消費者を支えた」と称えた。

Which?アワードは今年で15回目。旅行、自動車、銀行、大型家電、ホームテクノロジーなど各分野ごとに上位数社を選出し、商品テスト結果やアンケート、満足度調査をもとに、専門家が品質やコストパフォーマンス、革新的技術などを評価して受賞企業を決定する。企業からの助成金を一切受け付けず、Which?が独自評価するのが特徴だ。

その結果、銀行部門はモバイル銀行のスターリング・バンクが受賞。伝統的な英国金融業界に風穴を開ける風雲児としても知られ、昨年は他行から同行に金融口座を移す動きが加速した。Which?の顧客満足度調査でも高スコアをたたき出し、カスターマーサービス、苦情処理、革新的なアプリでは満点を獲得。同団体の厳格なオンラインセキュリティテストもクリアしたという。

自動車部門はトヨタが受賞。エントリーしたホンダ、レクサス、マツダ、シュコダ(チェコの自動車メーカー)を抑え、2年連続の受賞となった。手頃な価格帯のハイブリット車をそろえ、Which?は「環境負荷を減らしたいと考える消費者に優れた選択肢を提供した」とコメント。研究所と路上における自動車性能テストでは、トヨタの半数以上の車種が「ベストバイ(買い推奨)」を獲得した。また、小型車、中型車、スポーツカーなど幅広いクラスで高得点の車種を提供した総合力の高さも評価対象になった。

ホームテクノロジー部門はアップルが2年連続で受賞。Which?は「高価だが、他社よりも長い期間セキュリティアップデートを提供している点でコストパフォーマンスに優れている」と評価。さらに昨年発表したApple M1 プロセッサについて、「この技術を新たな次元に引き上げた」と称賛した。

そのほか、ホームエンターテイメント部門はアマゾンやグーグル、サムスン、ソニーといった強豪を抑えてLGが受賞。小売り部門は家電販売チェーンのRicher Sounds、小型家電部門はデロンギ、大型家電部門はボッシュがそれぞれ受賞した。

家電販売チェーンのRicher Soundsについて、Which?は「同社は小売業者の中で傑出している。消費者調査でも絶賛されたが、驚くべきことに業界をリードする6年保証と最低価格保証(購入から14日以内に同社よりも安い価格で売られているのを報告すれば、最大100ポンドを限度に返金する制度)を提供している」と称賛。さらにコロナ禍の接客サービスを充実させ、ビデオ通話での相談・助言を提供した点も高く評価した。

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