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【米国】「低炭素牛」表示はグリーンウォッシュ 科学団体が非難

公益科学センター

米農務省が昨年11月に承認した「低炭素牛(ロー・カーボン・ビーフ)」認証制度について、科学者で作る非営利団体「公益科学センター」(CSPI)が「環境に配慮していると見せかけるグリーンウォッシュだ」と非難している。「低炭素というが、この制度のどこが“低”と呼べるのか」などと指摘している。

「低炭素牛」認証制度は畜産農家を対象とした環境ラベル制度で、再生可能エネルギーの使用や肥料管理などの基準に従い、通常の生産よりも温室効果ガス排出量を10%以上削減した場合、表示が可能となる。

この制度について、CSPIは「牛肉からの温室効果ガス排出量は豆と比べて1食当たり約80倍にのぼる」と指摘。さらに「たとえ10%削減しても健康的な植物性タンパク質の供給源である豆の約72倍であり、とても低炭素とは言えない」と強調した。

CSPIは食品分野における温室効果ガス削減方法として、牛肉を減らし、ナッツや大豆、適量の家禽、乳製品、持続可能な方法で生産された魚介類に置き換えることを提案している。

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