サイトアイコン WEBニッポン消費者新聞

炭酸ボトル 北海道立センターがテスト 6時間後も炭酸保持

◎モニター4人全員が「6時間後も炭酸感じられた」

エコや経済的などの理由から、人気が高まっている真空断熱構造のステンレスボトル。スポーツドリンクを入れられるものや軽量化したもの、洗いやすいものなど特徴のある製品が登場する中、最近は炭酸飲料を入れられるボトルに注目が集まっている。そこで、北海道立消費生活センターは市販の炭酸ボトル(真空断熱)5銘柄について、保冷効果や安全性などを調べるテストを実施した。試験には強炭酸水を用いた。

商品テストをおこなった炭酸ボトル5銘柄。通常のボトルは「炭酸飲料不可」となっていることが多いため、表示を確認することが重要だ(写真:北海道立消費生活センター提供)

炭酸保持テストでは、約2℃の炭酸水を入れて栓をし、6時間放置して炭酸水の状態を調べた。その結果、炭酸は多少減少したが、十分に泡が発生していた。6時間後に上下逆さにすることを10回繰り返した場合、1銘柄は小さい泡が発生している程度だったが、それ以外の銘柄は十分に泡が発生していた。モニターによる試飲テストでも4人全員が6時間後も炭酸を感じられたと評価した。

保冷・保温効力についてはJIS(日本産業規格)の「まほうびん」の規定に基づきテストを実施。4℃の水を6時間放置する保冷効力テストでは、4.9~6.0℃となり、JISの温度及び各メーカー表示値を満たしていた。95℃の湯を6時間放置する保温効力テストでは、保冷専用の2銘柄も含めてテストを実施。その結果、77.7~84.1℃となり、JISの温度規程を満たし、メーカー表示のある3銘柄はその表示値を満たしていた。

水・湯・炭酸ガスの漏れに関する試験では全銘柄とも問題なく、振った場合でもキャップが開けづらくなるようなことはなかった。一方、1銘柄は家庭用品品質表示法に基づく表示がされておらず、消費者庁に情報提供するとともに輸入業者に連絡した。業者からはラベル等を添付し対応するとの回答が得られた。

センターはボトルに炭酸飲料を入れた場合のアドバイスとして▽栓はゆっくり開ける▽キャップの開け閉めが多いほど、内容量が少なくなるほど炭酸が抜けやすくなる▽横にしない旨の注意書きがあるものが多く、持ち運びに注意する▽市販のボトルの大半は炭酸飲料不可となっているので、表示を確認する――よう呼びかけた。

(本紙「ニッポン消費者新聞」4月1日号より転載)
モバイルバージョンを終了