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【米国】ペットとベッドで添い寝 専門家の見解は?

コンシューマーリポート

米国の消費者団体コンシューマー・リポートは、室内で飼っている犬や猫とベッドを共有することについて、利点や悪影響を検証する記事を公表した。アレルギーやメンタル面、睡眠など様々な角度から考察している。

同団体がインスタグラムでフォロワーアンケートをしたところ、一緒に寝たことがある人は49%、そうでない人は51%と拮抗。理由については「ペットの毛がつく」、「衛生上よくない」、「一緒にいると安心する」、「ペットが離れないので仕方なく」など様々な意見が寄せられたという。

一緒に寝ることの利点は、飼い主の多くが経験する「快適さと安心感」。一部の飼い主にとっては不安が和らぎ、メンタルヘルスに良い効果を与える場合がある。また、免疫学の専門家はアレルギーについての利点をあげた。1歳になるまでに猫と触れ合っていると、猫アレルギーを発症する可能性が低いことを示唆する研究があるという。

逆に、すでに何らかのアレルギーを持つ人は話が別。かゆみや鼻水、くしゃみ、目やのどのかゆみなどの症状が出る可能性があり、ペットとの添い寝は厳禁。喘息が悪化する可能性もあるほか、花粉症の人もペットが花粉を運んでくる可能性があるため、寝室に入れないよう心掛ける必要があるという。

また、獣医師は子犬や子猫がけがをするリスクを指摘。飼い主の体に押しつぶされたり、ベッドから転落したりしてケガをする可能性があるため、別々に寝ることを推奨した。

睡眠の質を研究する精神医学の専門家は睡眠に対する悪影響を危惧。睡眠中、ペットに何度も起されるにもかかわらず、ペットとの添い寝が睡眠に良い効果をもたらすと信じている飼い主が多いと指摘した。

ペットとの添い寝に関する研究はあまり行われていないため、状況によってメリットにもデメリットにもなるようだ。記事の最後は睡眠障害を研究する専門家の言葉で締めくくられている。アリシア・ロス博士曰く、「人間のパートナーとベッドを共有するのと同じように、あなたとペットの両方にとって利点のある状況を(飼い主が)見つける必要がある」――。

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