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透湿防水ウエアをテスト 天候や運動量に応じて選択を 北海道

普段の外出に加え、山登りやキャンプなどのアウトドアにも広く利用されている「透湿防水ウエア」。透湿性(蒸れにくさ)と防水性を兼ね備えるとうたうが、消費者が表示の意味や性能を理解するのは難しい部分がある。そこで北海道立消費生活センターは7銘柄を対象に商品テストを実施。その結果、いずれも透湿性と防水性があることがわかった。製品によって性能表示が大きく異なるため、同センターは「天候や運動量に応じて選択を」とアドバイスしている。

性能や表示をテストした透湿防水ウエア7銘柄(北海道立消費生活センター提供)

テストは同センターで測定可能なJIS(日本産業規格)の試験方法で実施。製品の性能表示とテスト方法が異なるため、数値に差があったが、いずれも透湿性と防水性があり、洗濯後の性能の低下がないことが確認できた。防風性についても、すべての銘柄は風速15m/秒(歩きにくくなる程度の強い風=気象庁)の風を通さなかった。

7銘柄の透湿度と耐水圧(防水性)の性能表示値には差があるため、同センターは製品選びについてもアドバイスした。透湿性は「軽い運動の場合は透湿度5000g/平方メートル/24h以上、激しい運動の場合は透湿度10000g/平方メートル/24h以上が目安」。防水性については「耐水圧1500~3000mm程度のものを選べば雨の日の通勤や外出に対応できる。アウトドアなどでは10000mm以上、登山などでは20000mm以上の耐水圧を目安に選択するとよい」と説明した。

透湿防水層に使われていることの多いポリウレタンは経年劣化する素材であり、そのことを理解した上で購入する必要がある。また、汚れをそのままにしておくと透湿度の低下や生地の劣化などにつながるため、同センターは「使用した後は必ず洗濯すること。高温多湿や直射日光の環境は避け、洗濯後はしっかり乾燥させてから保管してほしい」と呼びかけている。

(本紙「ニッポン消費者新聞」8月1日号より転載)
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