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消費者庁を提訴し一部勝訴 制度の課題も提起 佐野真理子さん🔒

機能性表示食品検証データ公開訴訟原告・佐野真理子さんインタビュー
◎「消費者の権利訴訟」と位置づけ 「非公開にする理由を消費者庁は消費者に説明すべきだった」

「消費者庁を提訴したのは、同庁があまりに消費者を軽視したこと、事業者の利益と自らの利益を一体的に捉え優先したこと、つまり、機能性表示食品による健康被害と財産被害発生の可能性を軽視し、消費者の権利を省みようとせず、行政機関としての中立・公正さに欠ける姿勢をとり続けたことにあります」

10月4日、「消費者の権利訴訟」として位置付けられる「機能性表示食品の事後検証資料公開請求裁判」の第一審判決が、東京地裁から出された。原告側の「一部勝訴」だ。原告は佐野真理子さん。提訴から4年半。消費者委員会の元委員が消費者庁を訴えるという異例の提訴だった。弁護団には神山美智子弁護士、中下裕子弁護士、中村晶子弁護士など、食品、化学物質、情報公開の分野に詳しい3人が参加、手弁当で支援した。提訴までには同庁との2年間にわたる公開をめぐる交渉期間がある。それを含めると足かけ6年の闘争となった。

「この間、コロナ禍もあり、弁論期日の変更や3者間の電話会議、裁判長の異動など紆余曲折がありましたが、やっと判決を得ることができた。情報公開訴訟では、非公開情報を裁判官も見ることができません。なぜ非公開にするのか、行政機関には消費者に対し納得ある説明が求められます。しかしその説明を消費者庁は怠った。裁判での消費者庁の主張は到底納得できるものではありません」

佐野さんが公開を求めたものは……(以下続く)

(本紙11月1日号「消費者問題はいまー提言」より一部転載)

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